周梨槃特のブログ

史料紹介という修行

中世利根川のポロロッカ!?

永享五年(一四三三)十月廿六日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』4─235頁) 廿六日、雨降、入風呂如例、(中略)抑関東有不思儀之怪異、先大地震、堂舎顛倒、 (全ヵ) (利根) 人多死、又八幡宮〈鶴岡」歟、〉金灯炉焼失、〈金焼」云々〉、又刀祢川逆ニ流…

両頭の蛇

永享五年(一四三三)閏七月二十七日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』4─204頁) 廿七日、晴、朝両頭小蛇一方入頭穴之間不見、尾方有頭、両頭初而見、希有事也、 「書き下し文」 二十七日、晴る、朝両頭の小蛇一方の頭を穴に入るるの間見えず、尾の方にも頭…

自死の中世史 43 ─吾妻鏡のまとめ─

ここまで、吾妻鏡に記された自死を紹介してきました。鎌倉幕府の歴史書だけあって、武士らしく、戦さに関する自殺記事が多いように思います。そのなかでも注目しなければならなかったのが、「恥」でした。 「自死の中世史3〜17」では古代の史料を紹介しま…

自死の中世史 42 ─吾妻鏡11─

建長二年(一二五〇)六月二十四日条 『吾妻鏡』第四十(『国史大系』第三三巻) 廿四日戊午、今日居住佐介之者、俄企自害、聞者競集、圍繞此家、觀其死骸、有此人之聟、日來令同宅處、其聟白地下向田舎訖、窺其隙、有通艶言於息女事、息女殊周章、敢不能許…

荒谷文書4

四 荒谷吉長同国長連署譲状 去渡申領地之事 合〈給地御判并下作職」本支証目録以下共悉〉定 (段) 右給地云二下作職一、不レ残旦歩打渡申所実也、御公役被レ遂二馳走一、全二知行一 肝要候、此上者、向後我等少茂綺之儀有二-間-敷之一候、乍レ去無レ力相究…

荒谷文書3

三 小早川隆景充行状 於二三永村、吉長作職拘分一地頭納所之内、夫銭貳貫文并石立宿之事、為二給地一 充行候、全可二領知一之状如レ件、 (1554) 天文廿三年十二月十三日 隆景(花押) (吉長) 荒谷内蔵丞とのへ 「書き下し文」 三永村の吉長作職拘ふる分…

アルベール・カミュ

アルベール・カミュ『シーシュポスの神話』(新潮文庫、2013、初出1969) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 P9、ところでカミュはこの「不条理」l’absurdeという語を特別な使い方をして、「こ…

正村俊之著書 その3

正村俊之『秘密と恥』(勁草書房、1995) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第5章「情と無私」 P307、この説が正しいとすれば、日本人が単一民族であるという従来の見方は、根底から覆され…

正村俊之著書 その2

正村俊之『秘密と恥』(勁草書房、1995) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第3章「ウチとソト」 P135、中根が日本社会を「場の社会」として位置づけたとき、「場」は、集団構成のもう一つ…

正村俊之著書 その1

正村俊之『秘密と恥』(勁草書房、1995) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第1章「秘密と恥」 P8、自己提示を行う際、他者に対して表現される側面と隠蔽される側面の関係は、ヘーゲルが述べ…

モーリス・パンゲ その2

モーリス・パンゲ『自死の日本史』(講談社学術文庫、2011) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第5章「歴史の曙」 P170、(殉死)ときによれば彼らは主人を愛するがためというよりも、自分…

モーリス・パンゲ その1

モーリス・パンゲ『自死の日本史』(講談社学術文庫、2011) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 『日本版への序』 P13、「本当に重要な哲学的問題は一つしか無い。それは自殺の問題である」と…

一ノ瀬正樹著書

一ノ瀬正樹『原因と理由の迷宮』勁草書房、2006 *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 序章 不確実性の認識論 P5 ⑴「原因」は時間的推移を包含した概念であるのに対して、「理由」は無時間的…

荒谷文書2

二 小早川興景感状 就二小田高屋取合之儀一、差遣候之処、去月晦日被二矢疵一之段、神妙之至祝着候、 弥於二向後一馳走肝要也、仍感状如レ件、 (1536) 天文五年卯月三日 興景(花押) (吉長) 荒谷内蔵丞殿 「書き下し文」 小田・高屋取り合ひの儀に就き…

荒谷文書1

解題 荒谷保之家の系図によると、応永のころ源宗供の次男が荒谷善一郎吉信と称し、永享三年(一四三一)芸州へ下向する。文明三年(一四七一)本郷亀の城に移る。その後は尚之丞元信 彦二郎根吉 内蔵丞吉長 善五郎勝長となっている。 荒谷斌幸氏所蔵の文書は…

里見弴

里見弴『私の一日』(中央公論社、1980年)より *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 親しくした人たちがどんどん死んで行く。年々歳々それが頻繁になるのは、こちらが人並よりいくぶん長く生…

石井文書(石井英三氏所蔵)21(完)

二一 藏田秀信下地賣券寫 『半紙竪紙書付』 永代賣渡申下地之事 合三段分銭壹貫八百目足 (安藝賀茂郡) 右之在所者、西条東村世帳田行富名之内田中三反之事、藏田先祖以来爲二作職一 抱置候、依二用有一之ニ付而、代物米貳斗入四十俵、末代賣渡申所實正也、…

石井文書(石井英三氏所蔵)20

二〇 安藝国高田郡中馬村打渡坪付寫 一藝州高田郡中馬村〈打渡」坪付」之事〉 田数三町大四十歩 分米拾九石八斗壹升 以上 畑数三段 代五百三拾九文米ニシテ 五斗三升九合 (ヵ) 和市百文別壹斗宛 (石脱) 并米貳拾三斗四升九合 屋敷四ヶ所 右打渡如件、 (…

神のお使い その2

永享五年(一四三三)二月九日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』4─145頁) 九日、晴、室町殿八幡社参、自今夕北野七ヶ日可有参籠云々、明後日一万句連歌御法 (二条持基) 楽也、執柄以下廿頭也、諸方連歌経営無他事云々、 (裏書) 「聞、室町殿八幡社参御…

ウツワの小さな小便坊主

永享四年(一四三二)五月廿四日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』4─56頁) 廿四日、晴、聞、去廿日北野社僧七八人児一両人相伴、下京辺勧進くせ舞見物、面々 酔気之間、北山鹿苑寺未見之由申、帰路彼寺へ罷向、寺門ニ僧一人小便ス、児見之 (抛ヵ) 咲之間僧…

自死の中世史 41 ─吾妻鏡10─

宝治元年(一二四七)六月七・八日条 『吾妻鏡』第卅八(『国史大系』第三三巻) 七日戊子、天晴、胤氏、素暹等襲秀胤上総國一宮大柳之舘、于時當國御家人、如雲霞起而成合力、秀胤兼用意之間、積置炭薪等於舘郭外之四面、皆悉放火、其焔太熾、而非人馬之可…

自死の中世史 40 ─吾妻鏡9─

承久三年(一二二一)六月十六日条 『吾妻鏡』第廿五(『国史大系』第三二巻) 十六日己巳、相州・武州兩刺史移住六波羅舘、如右京兆爪牙耳目、廻治國之要計、求武家之安全、凡今度合戰之間、雖多殘黨、疑刑可從輕之由、經和談、四面網解三面、是世之所讚也…

石井文書(石井英三氏所蔵)19

一九 安藝国賀茂郡寺家村石堂村篠村打渡坪付寫 一藝州賀茂郡〈寺家村・石堂村・篠村〉 御再檢打渡坪付 田数〈四町五反三畝廿歩米・米三拾壹石壹斗六升〉 畠数〈壹町三反九畝十歩・代貳貫七百三十八文目銭共ニ〉 屋敷七ヶ所〈壹反七畝廿歩・代壹貫三百八十六…

石井文書(石井英三氏所蔵)18

一八 安藝国高田郡中馬村打渡坪付寫 一藝州高田郡中馬村打渡坪付之事 田数貳町八反七畝廿歩 以上 畑三反七畝 代五百廿六文め銭四十一文 屋敷壹反三畝 代九百八拾文 并米三拾四石四斗四升三合 六月十四日 小方 太郎左衛門『在判』 三輪 (元徳) 加 賀 守『同…

石井文書(石井英三氏所蔵)17

一七 安藝国賀茂郡東西條篠村打渡坪付寫 『竪紙書付』 一藝州賀茂郡東西條佐々村領地打渡之坪付 田数壹町九反半 分米拾貳石九斗 畑数三反大 代方五百五十文 以上合田畑共ニ分米拾三石四斗五升 (1590) 天正十八 兒玉 二月十一日 弥左衛門 『在判』 内藤 (…

人名の備忘録

*単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 「将軍・御台院号」 等持院─足利尊氏 大休寺殿・錦小路殿─足利直義 宝篋院殿─足利義詮 鹿苑院殿─足利義満 勝鬘院─藤原慶子(義満室・義持母) 定心院─日野業…

井原論文5

井原今朝男『中世の国家と天皇・儀礼』校倉書房、2012 *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第6章 室町戦国期における天皇権力の二面性 P213 本節ではまず、国政的統治権力を衰退させてい…

井原論文4

井原今朝男『中世の国家と天皇・儀礼』校倉書房、2012 *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第4章 天皇と仏教 ─天皇儀礼における仏事と神事の相克 P131 前近代における天皇の宮中儀礼は、…

井原論文3

井原今朝男『中世の国家と天皇・儀礼』校倉書房、2012 *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第2章 劇場国家論批判と日本中世史研究の現代的課題 P56 言い換えれば、現代社会をどう認識する…

井原論文2

井原今朝男『中世の国家と天皇・儀礼』校倉書房、2012 *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 序章 P12 現代国家や象徴天皇制の安定性が顕著にみえ、大衆民主主義が謳歌される姿の時代であれ…