周梨槃特のブログ

史料紹介という修行

井上文書 その2

一 五行祭文 その2 (天開) (地固) (陰陽) (際) そもゝゝてんひらきちかたまりよりこのかた、いんようのきわからして五形となり、 (印) (智) (名付) (戒) それ五形いんハ木火土金水神なり、あるいハ五ち五佛となつけ、あるいハ五かい (情)…

井上文書 その1

解題 井上家は壬生(山県郡千代田町)の八幡宮の神職をつとめる家である。当家には五行祭文や荒平舞詞をはじめとする祭文類が多数蔵されている。奥書から中世に属することが明らかなものだけでも、延徳二年(一四九〇)から慶長二年(一五九七)まで十三点を…

楽しくない栗拾い

宝徳二年(一四五〇)八月二十八日条 (『康富記』3─204頁) 大炊御門殿若公御讀始参事、 廿八日己亥 晴、 (中略) 後日或語云、今日北歓喜寺後苑有栗、山名方中間下人等亂入拾栗之間、加制止之處、 ノ 不承引、及悪口、仍喧嘩出来、寺僧琛侍者被疵云々…

香川文書(完)

解題 都志見(山県郡豊平町)の香川氏は、佐東郡八木(広島市佐東町)城主の香川氏と同族で、鎌倉権五郎景政を祖とする。経高が相模国香川庄をえてから香川を称するようになった。その後、承久の変における戦功によって、経景が八木村、義景が戸谷村を得、同…

ファミリーヒストリー その2

一 十二神祭講当番組帳 (表紙) (1832) 「 天保 三年 十二神祭講當番組帳 (ヵ) 辰十一月十三日 代子神」 申定之事 (ヵ) 一、十二神氏子中一同参會致二評義一、」當辰年分毎年十一月十三日ニ」御神楽仕、 社家江致二案内一、氏子」繁栄・寿命長久・五…

ファミリーヒストリー その1

某NHKの番組ではないですが、今回、ちょっとした発見がありました。 私が古文書を読む勉強を再開したご褒美か、試練かわかりませんが、つい最近一族に関する古文書を1点発見しました。発見というと大げさで、親族はその存在をずっと前から知っていました。…

実際寺文書4(完)

四 實際寺領與一野年貢帳寫 (表題) 「實際寺領与一野年貢帳」 實際寺領与一野年貢帳 上名 一所 参貫五百五十文目 名主道珎分 一々 貳貫七百五十文目 岡分 一々 五百五十文目 下垣内 一々 貳貫七百五十文目 大原道孝 一所 貳貫七百五十文目 中屋分 已上 一…

実際寺文書3

三 祖綱外四名連署寄進状 安藝国山縣郡大田郷戸河内村内実際寺領理地庵屋敷事 東 従二開山塔一佛殿之小庭ヲ限 南 横路ヲ至二西之谷一限 西 従二谷尾筋ヲ登一大峰尾ヲ至二瀧首一限 北 従二瀧首平ヲ下一至二開山塔一限 右付─二申塔頭所一之事、以二各評議一相─…

実際寺文書2

二 雪舟寄進状 藝陽無爲山實際寺之事、紀氏栗栖歸源禅門之開基也、 奉三勧─二請愛宕山勝軍地蔵 大薩埵之尊像一、爲二武運長久一門堅固一也、上与一野并屋敷、至二末代一被二寄進一 之者也、當寺佛法繁栄之状如レ件、 (1375) 永和元年九月十日 (葉ヵ) 東…

実際寺文書1

解題 戸河内の発坂城主栗栖喜太郎が禅門に入り、帰源と称し、造立したのが当寺である。 一号文書は義弘花押が周知のものと異なっており、与一野年貢帳その他と同一人の筆である点今後の研究をまちたい。四号文書の与一野は戸河内村内の地名に見られる。 この…

圓立寺文書10(完)

一〇 木次土佐守書状(折紙) 尚々御方様御進退、いまの様ニてうちにては成申間敷候条、来春早々御下候而、 御理被二仰上一、其上にて不二成相一候ハゝ、雲州へ御上候ても可レ然存候、 爰もとの理相かう御澄候へく候、いさい木太郎兵可レ有二御物語一候、以…

圓立寺文書9

九 富田康直書状(折紙) 尚々三十疋被レ懸二御意一候、本望之至に候、謹言、 (繁澤次郎兵衛尉) 御方様被仰上様、具ニ次兵様へ披二露仕之一候、御存分の様に御捻共御取候而、被レ 進レ之候、我等迄安堵此事に候、弥々御普請等被二仰付一候儀、尤に存候、何…

流浪の果てに…

宝徳二年(一四五〇)八月十三日条 (『康富記』3─198頁) 十三日甲申 雨下、 (中略) 富樫被官人本折主計與兄絶行、一両年令流浪、近則爲鵜高寄人云々、今日富樫令人打 之、折節甘露寺左中辨亭立入、臥下女局之時打之取頸云々、依之左中辨亭令触穢 云…

圓立寺文書8

八 万壽書状(切紙) 爲二新春之儀一被二申越一、殊更百疋本望候、尚期二面談一可二申述一候、恐々謹言、 三月十日 万壽(花押) 善明 まいる 申給へ 「書き下し文」 新春の儀として申し越され、殊更百疋本望に候ふ、尚ほ面談を期し申し述ぶべく候 ふ、恐々…

圓立寺文書7

七 富田康直書状(切紙) 爲二今年之御祝儀一、 御父子様へ被二仰上一候、百疋宛則遂二披露一候、御祝着之 由候て被レ成二御書一候、具ニ雖下可二申入一候上、我等事軈而其地罷上候之条、 以二拜顔一万可レ得二御意一候、恐惶謹言、 富田又兵衛尉 三月十日 …

圓立寺文書6

六 富田康直書状(折紙) 私も百疋御下まいり、御ねんころノたん、申もおろかに存候、いまほと御きふんともあし く御さ候や、爰元そうおうの御用御申下候、謹言、 爲二御年頭一、態壹人被レ下、委敷遂二披露一候、遥々之儀ニ入被レ成二御祝着一之 由、被二仰…

圓立寺文書5

五 繁澤元氏書状(切紙) 以上 爲二今年之祝儀一被二申越一、殊百疋祝着存候、遠方被二存寄一之処本望候、尚重々 可レ申、以上、恐々謹言、 三月十日 元氏(花押) 善明 進之候 「書き下し文」 以上 今年の祝儀として申し越さる、殊に百疋祝着に存じ候ふ、遠…

圓立寺文書4

四 繁澤元氏書状(切紙) 今年之爲二祝儀一、一束差越祝着候、謹言、 二月六日 元氏(花押) 善明 「書き下し文」 今年の祝儀として、一束差し越すこと祝着に候ふ、謹言、 「解釈」 今年のお祝いとして、紙一束を送っていただいたことに満足しております。以…

圓立寺文書3

三 繁澤元氏書状 (安藝山縣郡) 其方只今罷居候朝枝之屋敷之儀、先年以来筋目之地之由候条、無二異儀一可二 遣置一候、随分普請等取刷、心安可二罷居一事肝要候、爲レ其申聞候、謹言、 九月廿一日 元氏(花押) (捻封ウハ書) (明) 「 善⬜︎ 元氏」 ○以上…

圓立寺文書2

二 安藝國山縣郡大朝村之内打渡坪付 藝州山縣郡大朝村之内打渡坪付之事 (繁澤元氏) 合 (花押) 野田 畠貳段半 代四百文 五郎右衛門尉 國近畠三段六百之内 粟屋藤兵衛先給 畠貳段 代四百文 自作 横路 畠壹段 代貳百文 孫兵衛 五段半 以上畠數 代壹貫文 慶…

圓立寺文書1

解題 この寺は宝徳三年(一四五一)の開基で、初め西泉坊と称していたが、慶長のころ再建され、次号を円立寺と改めたという。山県郡の真宗寺院では最も古い由緒を持っており、江戸時代には郡内真宗寺院の中枢的立場にあった。ここにおさめる文書は、戦国時代…

吉田郷土資料館所蔵文書(完)

解題 本文書は吉川元春の書状である。さまざまな所有者を経て、当館に所蔵される事になったものである。 一 吉川元春書状(折紙) 返々以二書中一申上候条、上へ御方御持参候て、趣可レ被二仰上一候く、付而不レ可レ有二御油断一候、 (毛利) 宇山申分之儀…

異形の捨て子と連続する怪異

宝徳二年(一四五〇)八月九日条 (『康富記』3─196頁) 九日庚辰 晴、 (中略) 給事中令語給云、去月廿三日七條西洞院邊棄兒、人見及分馬之形也云々、依之賀三品 在貞卿尋問先蹤之間、披見諸道勘文、注出先例一通遣之云々、草案拜見了、仁徳天皇 御宇…

横田唯二氏旧蔵文書3(完)

三 小早川隆景書状 (切封ウハ書) (鵜飼元辰) 「 鵜新右 隆景」 (先) 態申登候、横田了喜事、千年堺津切々差上せ辛労候、乍二重疊之儀一、爰許太篇 之普請ニ付而、遠國候条、可レ然衆登遣候儀不二相成一候間、彼者可二相頼一候、 此等之趣能々可レ被二…

横田唯二氏旧蔵文書2

二 吉川元春小早川隆景連署書状(禮紙付) 其方事、連々依レ抽二馳走一、分国中荷役并勘過之事、不レ可レ有二相違一之由、 被三成二遣御一通一候、尤肝要候、謹言、 (永禄十一年) 十一月六日 元春(花押) 隆景(花押) 横田藤右衛門尉殿 (禮紙切封ウハ書…

横田唯二氏旧蔵文書1

解題 横田家の先祖は毛利氏の御用商人であったとみられる。当家は昭和の初めまで吉田の商家であった。 一 毛利輝元荷役并勘過免状 ○以下三通、東大影冩本ニヨル 其方事、連々抽二馳走一之条、分國中荷役并勘過之事、令二免許一所也、聊不レ可レ 有二相違一之…

永井文書(完)

解題 この和与状は、文政十一年(一八二八)の写文書と同紙に記された解説によると「右之書者永井氏先祖城主タリシ時、知行所境論イタシ、北条家へ強訴及ヒ京都六波羅より被下御教書之由ニ而、代々持来候、」とある。しかし本文書は、当事者間での和与を書き…

己斐文書15

一五 毛利輝元假名書出(折紙) 任 惣兵衛尉 (1571) 元龜二年十二月廿一日 輝元(花押) *書き下し文・現代語訳は省略します。 「注釈」 「仮名書出」─「仮名(けみょう)」は、武士が実名の他につけた名前(『日本国語大 辞典』)で、主君に当たる人物が…

己斐文書14

一四 毛利隆元宛行状 (玖珂郡) 於二防州岩國一分錢七貫百目、爲二給地一遣置候、全可二知行一候、仍一行如レ件、 隆元(花押) 弘治三 九月十八日 ○宛名ヲ欠ク 「書き下し文」 防州岩国に於いて分銭七貫百目、給地として遣はし置き候ふ、全く知行すべく候…

己斐文書13

一三 光珍請文 三たの(正覚) (道) しやうかく寺の御事ハ、代々申をかるゝしたい候によて、入たうのしやうかく寺をと (坊主) (仰) りたて申候、代々はうすのをほせおかれて候ハん寺しきの事、いけいきにおよひ候 (周防守) (文書) はゝ、御そうり…