周梨槃特のブログ

史料紹介という修行

国家的要注意人物 (A loose cannon in Medieval Japan)

嘉吉元年(一四四一)五月十六日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』6─280頁) 十六日、晴、持斎如例、(中略)抑聞、異形之比丘尼自奥州上洛、此間徘徊云々、其 形有目一云々、但片顔ニ額より大なるこふありて、おとかひまてさかる、其下ニ 分明 有眼歟、不■■…

自殺の中世史2─12

正応五年(1290)四月一日条 (『実躬卿記』4─207頁) (亀山法皇御所) 一日、晴、早旦参禅林寺殿、(中略) 〔大〕 抑今日禁裏中門二番下人於池辺自殺、仍即舁出之云々、所存不審、不知其故、珍 事々々、 「書き下し文」 抑も今日禁裏中門大番の下…

自殺の中世史2─11

文永十一年(1274)十一月十一日付日蓮書状 (『鎌倉遺文』11748号文書) (前略) 抑日蓮は、日本国をたすけんとふかくおもへとも、日本国の上下万人一同に、国のほろふへきゆへにや、用られさる上、度々あたをなさるれは、力をよはす、山林にまし…

竹林寺文書 その8(完)

一 安芸国豊田郡入野郷篁山竹林寺縁起 その8 *送り仮名・返り点は、『県史』に記載されているものをそのまま記しています。ただし、大部分の旧字・異体字は常用漢字で記載し、割書は〈 〉で記載しました。本文が長いので、いくつかのパーツに分けて紹介し…

竹林寺文書 その7

一 安芸国豊田郡入野郷篁山竹林寺縁起 その7 *送り仮名・返り点は、『県史』に記載されているものをそのまま記しています。ただし、大部分の旧字・異体字は常用漢字で記載し、割書は〈 〉で記載しました。本文が長いので、いくつかのパーツに分けて紹介し…

妖怪たちの乱痴気騒ぎ (Yokai parade)

嘉吉元年(一四四一)二月二十七日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』6─257頁) 廿七日、晴、時正中日也、持斎如例、(中略)抑此間一条もとり橋東爪ニ夜々有 (細川持常) 拍物、三ヶ夜めニ、細河讃州聞之、人を出して令見、忽然而失、妖物所行也、仍 公方へ…

自殺の中世史2─10

文永二年(一二六五)五月二十一・二十五・二十九日条 (「文永二年中臣祐賢記」『増補續史料大成 春日社記録』1─431) 廿一日、御神事如例、 (中略) 一今日、巳剋、山僧光玄於南都水門、爲六波羅沙汰被搦取了、自殺云々、但未死去 教玄(堯賢ノ誤ヵ)…

竹林寺文書 その6

一 安芸国豊田郡入野郷篁山竹林寺縁起 その6 *送り仮名・返り点は、『県史』に記載されているものをそのまま記しています。ただし、大部分の旧字・異体字は常用漢字で記載し、割書は〈 〉で記載しました。本文が長いので、いくつかのパーツに分けて紹介し…

伊藤著書

伊藤清郎『中世日本の国家と寺社』(高志書院、2000) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第Ⅱ部 国家と祭祀 第1章 石清水八幡宮 P227 (石清水八幡宮の)組織は、⒜祠官、⒝神官、⒞三綱からな…

あかちゃんの頭… (Baby's head ...)

永享十年(一四三八)二月十・十一日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』6─123頁) (賀茂) 十日、晴、(中略)抑台所縁下赤子頭犬食来歟、巳時見付、吉凶不審之間、在貞朝臣 捨 尋之、凡赤子頭ハ吉事之由申、其所ニ埋云々、然而不審事也、在貞返事病事・ (…

自殺の中世史2─9

寛元四年(1246)六月九日条 (『大日本古記録 岡屋関白記』1─109) (藤原頼経) 九日、丙申、晴、此間世間不静、毎夜連日回禄、又関東有事云々、入道大納言廻 (北条) (北条) (北条) 謀察、相触武士等討時頼、〈泰時朝臣末子、兄経」時死去之…

竹林寺文書 その5

一 安芸国豊田郡入野郷篁山竹林寺縁起 その5 *送り仮名・返り点は、『県史』に記載されているものをそのまま記しています。ただし、大部分の旧字・異体字は常用漢字で記載し、割書は〈 〉で記載しました。本文が長いので、いくつかのパーツに分けて紹介し…

周梨槃特の滝コレクション(未完)

福井県吉田郡永平寺町志比「永平寺」玲瓏の滝 青森県十和田市奥瀬字惣辺山「奥入瀬渓流」銚子大滝 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山「那智の滝」 その1 「那智の滝」 その2 広島県三原市本郷町船木「女王の滝」 広島県三原市本郷町船木「瀑雪の滝」 広島…

竹林寺文書 その4

一 安芸国豊田郡入野郷篁山竹林寺縁起 その4 *送り仮名・返り点は、『県史』に記載されているものをそのまま記しています。ただし、大部分の旧字・異体字は常用漢字で記載し、割書は〈 〉で記載しました。本文が長いので、いくつかのパーツに分けて紹介し…

堂舎と鳥居と参道と…(未完)

広島県福山市「阿伏兎観音(磐台寺観音堂)」 鳥取県東伯郡湯梨浜町「倭文神社」 兵庫県豊岡市出石町「総持寺」 京都府宮津市「籠神社」 奈良県桜井市「大神神社」 京都市「下鴨神社」御蔭祭の神輿 御霊の依代が神馬に移された後の神輿 御霊が移された依代と…

切り裂き女房 ─Nyobo the Ripper─  付:妖怪「鳶人」

【史料1】 永享十年(一四三八)二月六日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』6─121頁) 六日、晴、暁風吹、(中略)聞、此間公方御所中変化之物〈女房云々〉、女中切髪、 或切小袖、其人目ニ見、他人不見云々、不思議事歟、御祈無退転云々、 「書き下し文」 …

自殺の中世史2─8

寛元二年(一二四四)四月日付ヵ奈良坂非人等陳状『春日大社文書』 (『部落史史料選集』第1巻、古代・中世篇、部落問題研究所、1988年、 127〜139頁、『鎌倉遺文』6316号文書) (前略) 一法仏法師令教訓申兄近江法師大田様、豆山土申尓一…

竹林寺文書 その3

一 安芸国豊田郡入野郷篁山竹林寺縁起 その3 *送り仮名・返り点は、『県史』に記載されているものをそのまま記しています。ただし、大部分の旧字・異体字は常用漢字で記載し、割書は〈 〉で記載しました。本文が長いので、いくつかのパーツに分けて紹介し…

竹林寺文書 その2

一 安芸国豊田郡入野郷篁山竹林寺縁起 その2 *送り仮名・返り点は、『県史』に記載されているものをそのまま記しています。ただし、大部分の旧字・異体字は常用漢字で記載し、割書は〈 〉で記載しました。本文が長いので、いくつかのパーツに分けて紹介し…

竹の中からトクトクと… (The power of Vaiśravaṇa)

永享八年(一四三六)七月五日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』5─296頁) 五日、晴、入夜雨下、自公方五色二籠・酒蘸十桶・沸出酒小棰一給、件酒ハ河内国 〔者〕〔沙〕 住人窮困之物毘舎門ニ祈請、為其利生竹を切、中より酒沸出、又味噌も涌出 云々、(後略…

唾液フェティシズム (Saliva fetishism)

永享八年(一四三六)三月二十七日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』5─255頁) (土御門) 廿七日、晴、(中略)陰陽師有重参、霊気祭今月仕事之間、禁裏申沙汰、仍是へも 持参之由申、四半紙十三枚ニ鶏一羽つヽ書、是ニ御唾被吐懸可給之由申、一年中 閏月ま…

自殺の中世史2─7

寛喜元年(1229)十二月十七日条『明月記』 (第3─148頁、国書刊行会、および『大日本史料』5─5─400頁) 十七日、辛亥、天晴、(中略)一昨日火事、夫〈左衛門尉、〉殺其妻、我又自害、 放火焼死云々、或曰、是又非本心、狂乱所為云々、妻近江…

竹林寺文書 その1

解題 詞書と絵を交互に描いた縁起上下二巻があり、この寺の由来を述べている。小野篁にゆかりのある真言宗の古刹である。 竹林寺子院の一乾蔵房の本尊であった地蔵菩薩半跏像の胎内には建武五年(1338)造立になる旨の墨書がある。また、本堂の須弥壇内…

本宮八幡神社文書3(完)

三 乃美八幡宮流鏑馬次第注文 秀遠当郷之儀依二存知仕ニ一〈乃美八幡宮」矢鏑馬之次第」新儀ニ矢鏑張之事〉 高橋内蔵助 大永四年〈甲申〉 新給 天正七 高橋□法師 内藤九郎左衛門尉 天正八 新請取 眞田又五郎 大永五年〈乙酉〉 同 天正九 眞田助二郎 山内与三…

本宮八幡神社文書2

二 乃美八幡宮流鏑馬次第注文写 八幡宮矢鏑馬之次第 (1524) 大永四年甲申 一番 為正小陣殿 宗吉大方殿 乙酉 二番 是貞同 則正同 丙戌 三番 是末同 為安同 丁亥 四番 太郎丸同 重守同 五番 久重同 弘末同 (1529) 又始而享禄二年〈己丑〉為正宗吉矢鏑馬当…

本宮八幡神社文書1

解題 創建は明らかでないが、永正十六年己卯、大檀越平朝臣千靏丸、願主藤原衛門大夫是空の再興棟札、慶長元年丙申拾一月吉祥日、大檀越平朝臣乃美三良兵衛元興、本願地蔵院教卯坊・同代官真弓田市助の再興札がある。乃美・別府・鍛冶屋・安宿・清武五村(い…

大多和泰作氏旧蔵文書1(完)

解題 この家は毛利氏譜代の家臣の大多和氏と同族とみられるが、現在、当家及びこの文書の所在は不明である。 一 平賀元相感状 ○東大影寫本ニヨル (包紙ウハ書) 「大多和鐵炮助殿 元相」 去月四日、於二予州横松表延尾一、大津衆打出シ合戦之時、於二鑓下一…

天狗のイタズラ その2 (Tengu's mischief ─part2)

永享八年(一四三六)三月二十三日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』5─254頁) 廿三日、晴、予誕生日来廿五日祈禱疏大光明寺進之、書名字如例、浄喜馳申、行蔵庵 小喝食庵ニ火を付、已燃上之処見付消之、喝食則逐電、月見岡辺河ニ入て泣、草刈 童部見付庵へ…

自殺の中世史2─6 〜「自害」は必ずしも「自殺」に非ず〜

正治元年(一一九九)十月十三日条 (『猪隈関白記』2─3頁) 十三日、壬申、 (殿以下十一字、モト十二日條ニ記セリ、今符號ノ意ニヨリテ移ス) 晴、殿下令参院・内并長講堂、 (後鳥羽) 頭権大夫親経朝臣相具文書来、香椎宮神人貞正・宗友与石清水権寺主…

自殺の中世史2─5

建久九年(1198)三月二十七日付宇佐彌勒寺留守所下文 (「豊後城内家文書」『鎌倉遺文』972号) (端裏書) 「彌勒寺留守所御下文〈遣二筑前一」建久九年也、〉」 (豊後速見郡) 下 日出庄 可下早企二参洛一申中上子細上迫五郎吉守身事 右、件吉守…