文明十一年(1479)七月廿日条 (『晴富宿禰記』105頁)
廿日甲戌 霽
(中略)
(マ丶)
昨夜光物在禁中、人魂之由風聞云々、条々恠異非一事、皆以恐怖且又云々、
「書き下し文」
廿日甲戌 霽る、
(中略)
昨夜光る物禁中に在り、人魂の由風聞くと云々、条々恠異一事に非ず、皆以恐怖且
又と云々、
「解釈」
廿日甲戌 晴れた。
(中略)
昨夜光る物が宮中に現れた。人魂だと噂になったそうだ。このような件(怪異)は
一つだけではない。みな恐怖したそうだ。
「注釈」
「且又」─文末のこの二文字はどう読めばよいかわかりません。
「風聞」─ほのきく。かすかに聞く、うすうす聞く(『古文書古記録語辞典』)。
*宮中に人魂が出現。こんな怪異は一つだけではないそうです。他に何があったのでしょうか。たしかに恐ろしいです。宮中って、いろいろな怪奇現象が起こるんですね。