周梨槃特のブログ

いつまで経っても修行中

山野井文書8

   八 大内氏奉行人連署書状(切紙)

 

   (能美)                     (弘中)(被)

 就御同名与三言上之儀、爲御尋之⬜︎正長披官候、於

 (儀)                     (謹言)

 旨⬜︎者見申状候之条、[   ]被遣候、恐々⬜︎⬜︎、

      八月廿八日        正長(花押)

                   景忠(花押)

 

 「書き下し文」

 御同名与三言上の儀に就き、御尋ねを成さるべきの⬜︎のため正長被官を遣はし候ふ、

 旨儀に於いては、申状に見え候ふの条、[  ]遣はされ候ふ、恐々謹言、

 

 「解釈」

 御同名の能美与三が訴え申した件について、大内義興様がお尋ねになろうとしたため、弘中正長の被官を遣わします。与三の所存については、申状に見えておりますので、そちらにお遣わしになりました。以上、謹んで申し上げます。

 

 「注釈」

「御同名与三」─未詳。

「正長」─弘中正長。大内氏奉行人。

「景忠」─未詳。