九 阿曾沼元秀書状
(端裏捻封ウハ書)
「 より
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⬜︎同宿中 阿豊 」
已上
今度者御無心之儀申候処ニ、御分別本望存候、清道寺廿石之地令レ進レ之候、可レ
有二御知行一候、弥々御馳走憑存候、恐々謹言、
慶長二(1597) 阿曾沼
五月十日 豊後守(花押)
「書き下し文」
已上
今度は御無心の儀申し候ふ処に、御分別本望に存じ候ふ、清道寺二十石の地之を進ら
せしめ候ふ、弥々御馳走憑み存じ候ふ、恐々謹言、
「解釈」
この度は遠慮ないお願いを申し上げましたが、道理をわきまえてくださり満足しております。清道寺二十石の地を進上させます。ますますご奔走なさるのを頼りに思い申し上げております。以上、謹んで申し上げます。