周梨槃特のブログ

史料紹介という修行

楽音寺文書16

    一六 沙弥某下知状

 

 楽音寺燈油田壱町伍段、」任正検使免状并坪付之旨、」為僧戒乗沙汰、向後

 無」相違領知、可御祈」祷之丁寧之状如件、

     (1281)

     弘安四年正月廿一日

    沙弥(花押)

 

 「書き下し文」

 楽音寺燈油田壱町伍段、正検使の免状并びに坪付の旨に任せ、僧戒乗の沙汰として、向後相違無く領知せしめ、御祈祷の丁寧に致さるべきの状件のごとし、

 

 「解釈」

 楽音寺燈油田一町五反は、正検使の年貢の免除状と坪付注文の記載のとおりに、楽音寺院主戒乗の命令として、今後ともそれらの記載を違えることなく領有し、念入りにご祈祷を致しなさらなければならない。

 

*14・15号文書の関連文書。正検注で新たに指定された勘出田一町五段を、領家は楽音寺に対し、燈油料に使う免田として寄進した(14号文書)。免田の認定にあたって、正検使は免状と、坪付注文(15号文書)を作成した。そして、梨子羽郷の安宗名・久弘名に権益をもつ人物(沙弥某)が、楽音寺に対して燈油田の領有を認める下知状(16号文書)を発給して、手続きが完了したと考えられます。