周梨槃特のブログ

いつまで経っても修行中

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

磯部文書1

解題 寺家(じけ)(東広島市西条町)の熊野新宮は賀茂社とはもと別の社であったが、賀茂社が消失したため同殿に祭られることになった。磯部氏は同社の社家である。宇多源氏に出、五代章経の時に近江国佐々木に住み佐々木を称し、ついで磯部と名乗ったという…

荒谷文書5(完)

五 備中国賀陽郡妹尾庄内打渡坪付 備中国萱郡妹尾庄之内捌貫配田畠坪付之事 中ノ郷 五斗代 保頭 一所田廿代 分貳斗 新三郎 免田ノ坪 五斗代 一所田一段廿代 分七斗 同 人 五斗代 一所田一段廿五代 分七斗五升 同 人 内野田 六斗代 一所田一段四拾代 分壹石八…

中世利根川のポロロッカ!?

永享五年(1433)十月廿六日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』4─235頁) 廿六日、雨降、入風呂如例、(中略)抑関東有不思儀之怪異、先大地震、堂舎顛倒、 (全ヵ) (利根) 人多死、又八幡宮〈鶴岡」歟、〉金灯炉焼失、〈金焼」云々〉、又刀祢川逆ニ流…

両頭の蛇 (Two-headed snake)

永享五年(1433)閏七月二十七日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』4─204頁) 廿七日、晴、朝両頭小蛇一方入頭穴之間不見、尾方有頭、両頭初而見、希有事也、 「書き下し文」 二十七日、晴る、朝両頭の小蛇一方の頭を穴に入るるの間見えず、尾の方にも頭…

荒谷文書4

四 荒谷吉長同国長連署譲状 去渡申領地之事 合〈給地御判并下作職」本支証目録以下共悉〉定 (段) 右給地云二下作職一、不レ残旦歩打渡申所実也、御公役被レ遂二馳走一、全二知行一 肝要候、此上者、向後我等少茂綺之儀有二-間-敷之一候、乍レ去無レ力相究…

荒谷文書3

三 小早川隆景充行状 於二三永村、吉長作職拘分一地頭納所之内、夫銭貳貫文并石立宿之事、為二給地一 充行候、全可二領知一之状如レ件、 (1554) 天文廿三年十二月十三日 隆景(花押) (吉長) 荒谷内蔵丞とのへ 「書き下し文」 三永村の吉長作職拘ふ分に…

正村俊之著書 その3

正村俊之『秘密と恥』(勁草書房、1995) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第5章「情と無私」 P307、この説が正しいとすれば、日本人が単一民族であるという従来の見方は、根底から覆され…

正村俊之著書 その2

正村俊之『秘密と恥』(勁草書房、1995) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第3章「ウチとソト」 P135、中根が日本社会を「場の社会」として位置づけたとき、「場」は、集団構成のもう一つ…

正村俊之著書 その1

正村俊之『秘密と恥』(勁草書房、1995) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第1章「秘密と恥」 P8、自己提示を行う際、他者に対して表現される側面と隠蔽される側面の関係は、ヘーゲルが述べ…

一ノ瀬正樹著書

一ノ瀬正樹『原因と理由の迷宮』勁草書房、2006 *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 序章 不確実性の認識論 P5 ⑴「原因」は時間的推移を包含した概念であるのに対して、「理由」は無時間的…

荒谷文書2

二 小早川興景感状 就二小田高屋取合之儀一、差遣候之処、去月晦日被二矢疵一之段、神妙之至祝着候、 弥於二向後一馳走肝要也、仍感状如レ件、 (1536) 天文五年卯月三日 興景(花押) (吉長) 荒谷内蔵丞殿 「書き下し文」 小田・高屋取り合ひの儀に就き…

荒谷文書1

解題 荒谷保之家の系図によると、応永のころ源宗供の次男が荒谷善一郎吉信と称し、永享三年(一四三一)芸州へ下向する。文明三年(一四七一)本郷亀の城に移る。その後は尚之丞元信 彦二郎根吉 内蔵丞吉長 善五郎勝長となっている。 荒谷斌幸氏所蔵の文書は…

里見弴

里見弴『私の一日』(中央公論社、1980年)より *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 親しくした人たちがどんどん死んで行く。年々歳々それが頻繁になるのは、こちらが人並よりいくぶん長く生…

石井文書(石井英三氏所蔵)21(完)

二一 藏田秀信下地賣券寫 『半紙竪紙書付』 永代賣渡申下地之事 合三段分銭壹貫八百目足 (安藝賀茂郡) 右之在所者、西条東村世帳田行富名之内田中三反之事、藏田先祖以来爲二作職一 抱置候、依二用有一之ニ付而、代物米貳斗入四十俵、末代賣渡申所實正也、…

石井文書(石井英三氏所蔵)20

二〇 安藝国高田郡中馬村打渡坪付寫 一藝州高田郡中馬村〈打渡」坪付」之事〉 田数三町大四十歩 分米拾九石八斗壹升 以上 畑数三段 代五百三拾九文米ニシテ 五斗三升九合 (ヵ) 和市百文別壹斗宛 (石脱) 并米貳拾三斗四升九合 屋敷四ヶ所 右打渡如件、 (…