周梨槃特のブログ

いつまで経っても修行中

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

唐崎文書1(完)

解題 唐崎家は代々竹原礒宮の神主を勤めた。当家にはほかに隆景連歌を蔵している。 一 吉川広家書状 為二其結願成就一申入候、御祈念所レ仰候、猶舜教可レ申候、恐々謹言、 十二月三日 広家(花押) 「書き下し文」 其の結願成就のため申し入れ候ふ、御祈念…

永井文書2(完)

二 関東御教書 護 伊予国北条郷地頭多賀江入道申、守○使乱入事、訴状遣レ之、於二篝松役所々一者、 被三停二止使入部一了、而被二放入一之条、甚無二其謂一、自今以後可レ被二停止一 之状、依レ仰執達如レ件、 (1240) (北条泰時) 仁治元年後十月五日 前…

永井文書1

解題 多賀谷(多賀江)氏は鎌倉時代に地頭として武蔵国から伊予国周桑郡北条郷に入部した東国武士である。南北朝時代末期には本拠を安芸国蒲刈島・倉橋島方面に移している。この文書はこの多賀谷氏に伝わった文書で現在は姻戚の永井氏に所蔵されている。 一…

国家的要注意人物 ─中世的障害者観─(A loose cannon in Medieval Japan)

嘉吉元年(一四四一)五月十六日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』6─280頁) 十六日、晴、持斎如例、(中略)抑聞、異形之比丘尼自奥州上洛、此間徘徊云々、其 形有目一云々、但片顔ニ額より大なるこふありて、おとかひまてさかる、其下ニ 分明 有眼歟、不■■…

竹林寺文書(小野篁伝説) その8(完)

一 安芸国豊田郡入野郷篁山竹林寺縁起 その8 *送り仮名・返り点は、『県史』に記載されているものをそのまま記しています。ただし、大部分の旧字・異体字は常用漢字で記載し、割書は〈 〉で記載しました。本文が長いので、いくつかのパーツに分けて紹介し…

竹林寺文書(小野篁伝説) その7

一 安芸国豊田郡入野郷篁山竹林寺縁起 その7 *送り仮名・返り点は、『県史』に記載されているものをそのまま記しています。ただし、大部分の旧字・異体字は常用漢字で記載し、割書は〈 〉で記載しました。本文が長いので、いくつかのパーツに分けて紹介し…

妖怪たちの乱痴気騒ぎ (Yokai parade)

嘉吉元年(一四四一)二月二十七日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』6─257頁) 廿七日、晴、時正中日也、持斎如例、(中略)抑此間一条もとり橋東爪ニ夜々有 (細川持常) 拍物、三ヶ夜めニ、細河讃州聞之、人を出して令見、忽然而失、妖物所行也、仍 公方へ…

竹林寺文書(小野篁伝説) その6

一 安芸国豊田郡入野郷篁山竹林寺縁起 その6 *送り仮名・返り点は、『県史』に記載されているものをそのまま記しています。ただし、大部分の旧字・異体字は常用漢字で記載し、割書は〈 〉で記載しました。本文が長いので、いくつかのパーツに分けて紹介し…

伊藤著書

伊藤清郎『中世日本の国家と寺社』(高志書院、2000) *単なる備忘録なので、閲覧・検索には適していません。 また、誤字・脱字の訂正もしていません。 第Ⅱ部 国家と祭祀 第1章 石清水八幡宮 P227 (石清水八幡宮の)組織は、⒜祠官、⒝神官、⒞三綱からな…

あかちゃんの頭… (Baby's head ...)

永享十年(一四三八)二月十・十一日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』6─123頁) (賀茂) 十日、晴、(中略)抑台所縁下赤子頭犬食来歟、巳時見付、吉凶不審之間、在貞朝臣 捨 尋之、凡赤子頭ハ吉事之由申、其所ニ埋云々、然而不審事也、在貞返事病事・ (…

竹林寺文書(小野篁伝説) その5

一 安芸国豊田郡入野郷篁山竹林寺縁起 その5 *送り仮名・返り点は、『県史』に記載されているものをそのまま記しています。ただし、大部分の旧字・異体字は常用漢字で記載し、割書は〈 〉で記載しました。本文が長いので、いくつかのパーツに分けて紹介し…