周梨槃特のブログ

いつまで経っても修行中

2023-01-01から1年間の記事一覧

三原城城壁文書12

一二 毛利輝元書状 元太之儀頓落去候、誠御心遣御短息故候、大慶此事候、仍御太刀一腰御馬一疋令 進之候、表御祝儀計候、尚此者可申候、恐々謹言、 卯月六月 輝元(花押) 隆景 参 御陣所 「書き下し文」 元太の儀頓に落居し候ふ、誠に御心遣ひ・御短息の故…

三原城城壁文書10・11

一〇 小早川氏奉行人連署年貢残米書立状 (天) (去) □正九辛巳由宇郷御年貢段銭□辰之残米請遣方有御算用残物之事 米八百三拾五俵一斗六合 有之 (大) □豆四拾四俵一斗九舛八合 在之 米二拾六俵 銀子遣残にて 右書立如件、 (1582) (尊継) 〈天正十」…

鹿の嘆き

長禄二年(1458)五月二十九日条 (『経覚私要鈔』4─25頁) 廿九日、乙卯、霽、 (懐英) 北面賢春法師来語云、於社頭大宮殿後辺、神鹿事外臥之間、神人等走出見之処、 テン鹿ノヒタヰニ食付、依之臥欤間打放了、然而於鹿死云々、希代不思儀也、 〔奇…

三原城城壁文書9

九 毛利氏奉行人連署年貢免状 (端裏書) 「□□十〈壬午〉由宇川成御究」 (周防玖珂郡) 由宇郷天正十〈壬午〉秋崩河成永不当不除分 □□拾貳石九舛 永不六町六段大 現在棄 一五拾四貫八百九拾六文 南京 右之永不御代方〈夫銭」済銭〉棄 一百貳拾五石貳斗九舛…

三原城城壁文書8

八 小早川隆景書状 阿州十川所へ入国為祝儀使僧差渡可然之由、御内儀得其心候、此昇蔵主申付候 旨儀、被仰含可被差遣之候、馬太刀等之事従両人所可申候、将又判紙貳進之候、 書状調可被遣之候、就中小林方之事此節被差上度之条、先度申[ ]合力之事、 打渡…

三原城城壁文書6・7

六 某書状(断簡) (前闕) 「 茂□入候、隆景様吉田被成御出候ハヽ、私事茂則□参上候て」 (後闕) 「書き下し文」 茂□入り候ふ、隆景様吉田へ御出でに成られ候はば、私事茂則□参上し候ひて 「解釈」 茂□が入りました。小早川隆景様が吉田へおいでになられ…

三原城城壁文書5

五 某書状 (沙汰) (御座) けやきの儀、藤太左へも可被□□候之由尤候へく候ふ、只々松少な□□候事候間、 是ニ可有[ ]其事にて候、夜前も[ ]よのつねの勢力ならて[ ]才木上切 候事相成間敷候、就夫御覚悟入事事短束候、心移候条、名嶋三原作来年中停止…

三原城城壁文書4

四 某書状 (前闕) 「 第一為上使曽我常陸介一昨日爰許着候、彼是被仰聞儀共候、是又申談不叶儀候、兎角御出奉待候、 一元春之御事石州表警」 (後闕) 「書き下し文」 第一上使として曽我常陸介一昨日爰許に着き候ふ、彼是仰せ聞けらるる儀ども候ふ、是又…

バケモノの単位

「妖怪 サルイタチ」 康正三年(1457)六月十三日条 (『経覚私要鈔』3─204頁) 十三日 乙巳、霽、(中略) 一去月廿八日男山八幡宝殿人五六人も取合音為之間、告社僧開見之処、カホハ猿、 〔互ニヵ〕 身ハイタチノ如ナル者二人□□食合死了云々、希代…

三原城城壁文書3

三 某書状 (前闕) 「 得御意度事候、おか[ ]御返事待入候、将又御無心之事候へ共、町中短束申 候へ共、無御座候段、鈆江者壹二百目借申度候、恐々謹言、」 (後闕) 「書き下し文」 御意を得たき事候ふ、おか[ ]御返事を待ち入り候ふ、将又御無心の事…

三原城城壁文書1・2

【三原城城壁文書(県立三原高等学校所蔵)】 解題 本文書は三原城の城壁裏に貼られていたものであり、破損が著しい。この文書は楢崎氏と三原高等学校に分有されているが、この間の事情について、三原高等学校所蔵文書の奥書につぎのように記されている。 本…

とある解答例

二〇一四年 神戸大・前期 第1問 『〈装うこと〉の倫理』(80点) 問1 漢字問題(2点×5=10点) ⒜憂 ⒝紡 ⒞銘記 ⒟糧 ⒠悲惨 問2 内容説明問題(14点) 身体の装いは、②」他者の関心と意味づけを誘導・制御することで、④」得体のしれない他者の主観的…

とある解答例

二〇一三年 東大・前期解答 第1問 「ランボーの詩の翻訳について」(40点) 問1 内容説明問題(6点) 文学作品が言表しようとする内容は、②」その表現方法や形態と一体化して伝わるものであるため、②」内容面だけを取り出すことはできないから。②」(6…

とある解答例

二〇一二年 東大・前期解答 第1問 『意識は実在しない』(40点) 問1 内容説明問題(6点) (実在する)微粒子と法則からなる、①」無意味で無情な物理的自然(客観的世界)と、②」それを心(身体器官)が感受して意味づけ秩序づけた主観的表象(知覚世…

とある解答例

二〇一一年 神戸大・前期 第1問 藤田省三「ナルシズムからの脱却」(80点) 問1 漢字問題(2点×5=10点) ⒜貫徹 ⒝痛烈 ⒞勘定 ⒟脅威 ⒠余儀 問2 内容説明問題(14点) 大量に生産し流通し消費する社会では、③」具体的な物と対面する関係が失われて…

とある解答例

二〇一〇年 神戸大・前期解答 第1問 『人間の社会にとって家族は必要か?』(80点) 問1 漢字問題(2点×5) ⒜ 衰退 ⒝ 様相 ⒞ 速 ⒟ 帰依 ⒠ 交錯 問2 内容説明問題(15点) 近代家族の親密性は、③」西洋近代に登場した②」夫婦相互と親子の愛情という…

とある解答例

二〇〇九年 神戸大・前期解答 第1問 『詩と権力のあいだ』(80点) 問1 漢字問題(2点×5) ⒜ 配置 ⒝ 収拾 ⒞ 疲弊 ⒟ 逸脱 ⒠ 絡 問2 内容説明問題(20点) デモクラシーの権力を保証する合意は③」匿名の得票数によって決まり、③」無数の力関係のなか…

とある解答例

二〇〇四年 神戸大・前期解答 第1問 『時間の身振り学』(80点) 問1 漢字問題(2点×5) ⒜ 固執 ⒝ 凝縮 ⒞ 朽 ⒟ 動揺 ⒠ 随意 問2 内容説明問題(8点) 移ろいゆく①」日常の時間の中に、②」超日常的な①」永遠の時間を②」想起させること。②」(33字)…

とある解答例

二〇〇三年 京大文系前期 第1問 渡辺一夫「書籍について」 問1 内容説明問題(6行・180字問題/10点) 「眼光紙背に徹する」というように、①」一冊の本を読了したときに、①」読み残しなどなくすべてを理解し尽くすことができる人々とは異なり、②」自…

とある解答例

2016年 北大・歯学部・推薦 問1 実験用の成熟ネズミが摂取した重窒素はエネルギー源として燃やされ、その燃えかすに含まれる重窒素はすべて尿中に出現するというシェーンハイマーの予想は、与えられた重窒素の56.5%が身体を構成するタンパク質の中に取り込…

とある解答例

2018年北九州市立大・文・比較・推薦 問題Ⅱ 問1 和洋折衷の編成になっている鼓笛隊は、西洋音楽としても非西洋圏の音楽としても中途半端で保存する価値がないとされてきたが、最近では、非西洋圏の文化が西洋文化の襲来に対応し、自らの文化を近代化しつつ…

とある解答例

2019年 福岡県立大・人間社会・前期 設問1 (1)①イ ②ア・ウ ③ア・オ ④エ ⑤ア (2)⑥自覚 ⑦集団 (3)⑧22.7 ⑨79.1 ⑩75.3 設問2 【資料7】で指摘されているように、障害者虐待防止法の成立によって、虐待を受けたと思われる障害者を発見した者…

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2017年 福岡教育大・教育学部・初等教育 推薦 問1 小学校や高校と比べ、中学校の平均労働時間が11時間32分と最も長いこと。 (34字) (別解) 小学校・高校の場合、平均労働時間以内の時間で仕事を終えている教員が過半数以上いるのに対し、中学校の場合は…

とある解答例

2015年 徳島大・総合科学部 推薦 問1 私たちの社会は自立を、さまざまなことを自分でできること、(自分の身体も含めて)生きるのに必要な多くのものを意のままにできることと了解してきた。だが、本当の自立とは、意のままにならないということ、つまり「…

とある解答例

2016年 島根大・前期 問1 疑似科学は、科学的に厳密な証明がないにもかかわらず、科学の用語を使用することでいかにも効果があると見せかけるところに問題がある。疑似科学に身を委ねれば、考えるという面倒なことをしなくてよく、ただ信じていれば安心でき…

とある解答例

年未詳 長崎大 課題文の著者は、「体験」が「経験」になり、未来の生活や行動へとつながるような保育が重要であると論じている。過去から現在に働きかけてくる「体験」と、未来に向けて働きかける「経験」を区別し、「経験」を重視する筆者の考えに、私は賛…

とある解答例

年未詳 中国学園大 友だちと育ちあうとは、友だちから学び、友だちに教えながら、互いに生き生きと交わり、大事な仲間だという感覚を共有することである。このように友だちと関わることで、子どもは社会的な人間として成熟していく。 友だちと育ちあうことに…

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2016年 山口県立大 総合問題 問題1 設問3 その人にしかできないこと。(13字) 設問4 「心のバリアフリー」とは、他者に対する差別や偏見が消えた状態を目指すことだと考える。そのためには、課題文の指摘にもあるように、他人を認める心が必要だ。…

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2015年 埼玉県立大・保健医療福祉学部・前期 第2問 問題1 2・5 問題2 表1によると、全13カ国のなかで日本の平均寿命は1位、社会保障給付費対GDP比は7位、医療費対GDP比は6位である。日本では、少子高齢化がさらに進むことが予想されているので、社…

とある解答例

2013年 高知県立大 文化学科 設問3 水音がすぐに消えたことで、芭蕉の主観は沈黙の自然という客観に包み込まれ、水音の前よりもしみじみとした静けさの余韻を感じていると解釈しているところに、主観と客観が同一であるという考え方が反映されている。 (1…