二八 小早川家政所奉書(折紙) ○東大影写本ニヨル
(端裏書)
「段銭免許之状 政所」
就二今度一乱一、御寺領段銭米之事被レ申候、依二御侘事一被レ閣候、可レ被二
御心安一思召候、塔頭所々同前候、委細以レ状被レ申候、恐惶敬白、
文明十(1478) 眞田兵庫助
十一月二日 頼平(花押)
佛通寺 納所禅師
「書き下し文」
今度の一乱に就き、御寺領に段銭米の事を申され候ふ、御侘事により閣かれ候ふ、御心安せらるべしと思し召し候へ、塔頭所々同前に候ふ、委細状を以て申され候ふ、恐惶敬白、
「解釈」
小早川元平様は、応仁・文明の乱のために、仏通寺の寺領に段銭・段米の賦課をお願い申し上げなさいました。貴寺のご嘆願により、元平様は賦課を止めなさいました。もうご安心なさってよいと思ってくださいませ。諸塔頭も同前です。詳細については、元平様が書状をもって申し上げなさいます。以上、謹んで申し上げます。
「注釈」
「状」─『仏通寺文書』27号文書を指す。