周梨槃特のブログ

史料紹介という修行

仏通寺文書36

    三六 小早川隆景制札   ○東大影写本ニヨル

 

      制札

        仏通寺

 一山境者被四至傍尓、可禁制

 一山河殺生禁断之事

 一樵夫等手物及口論者、早可注進

 一春秋於野山放火者、尋捜交名可注進之事

 一門前左右之植木採用之事

  右所定置、若於違犯族者、諸人之郎従不権門下司、可厳科

  者也、仍下知如件、

      弘治三

       貳月九日         平隆景(花押)

 

 「書き下し文」

 一つ、山境は四至傍尓に任せられ、禁制せしむべき事

 一つ、山河殺生禁断の事

 一つ、樵夫らの手の物口論に及ばば、早く注進有るべき事

 一つ、春秋野山に於いて放火する者、尋ね捜して交名を注進有るべきの事

 一つ、門前左右の植木を採用するの事

  右定め置く所、若し違犯の族に於いては、諸人の郎従・権門の下司と謂はず、厳科に処すべき者なり、仍て下知件のごとし、

 

 「解釈」

 一つ、山境は四至牓示に従い、規制するべきこと。

 一つ、山河で殺生を禁止すること。

 一つ、木樵りらの取得物について口論になったら、急ぎ報告しなければならないこと。

 一つ、春秋に野山に火を放つ者は、尋ね捜して名簿に書き記し上申しなければならないこと。

 一つ、門前左右の植木を伐採して用いること。

  右、定め置いた条文に、もし違反する連中がいれば、誰かの被官であるとか権門の役人であるとかの区別なく、みな厳罰に処すべきものである。よって、以上のように命令する。