八 大内義興書状
(興兼)
御使僧殊 一柄十帖拜受祝着之至候、猶弘中々務丞可レ申候、恐惶謹言、
(朱印) (朱印)
十二月十二日 左京大夫義興(花押)
(朱印)
謹上 洞雲寺 衣鉢閣下
○朱印三ツ字面上ニアリ
「書き下し文」
御使僧殊に一柄十帖拜受祝着の至に候ふ、猶ほ弘中々務丞申すべく候ふ、恐惶謹言、
「解釈」
あなたの御使僧から特別に一柄十帖を拝受したことは、大きな喜びです。付け加えて、弘中興兼が申し上げるはずです。以上、謹んで申し上げます。
「注釈」
「御使僧」─未詳。衣鉢閣下の使僧。
「一柄十帖」─未詳。布でしょうか。
「弘中中務丞興兼」─大内氏の奉行人。3・4号文書参照。
「衣鉢閣下」─洞雲寺の訴訟担当者か。4・6・7号文書の「注釈」参照。