周梨槃特のブログ

いつまで経っても修行中

飯田米秋氏所蔵文書(完)

飯田米秋氏所蔵文書9(完)

九 毛利輝元仮名書出 任 四郎右衛門尉 (1583) 天正拾一年七月十三日 輝元(花押) 渡邊源五郎殿 *書き下し文・解釈は省略しました。 「注釈」 「仮名書出」 ─「仮名(けみょう)」は、武士が実名の他につけた名前(『日本国語大辞典』)で、主君に当たる…

飯田米秋氏所蔵文書8

八 毛利輝元官途書出 任 左馬助 (1581) 天正九年十二月廿六日 輝元(花押) 渡邊源五郎殿 *書き下し文・解釈は省略しました。 「注釈」 「官途書出」─主君が家臣に、ある官職に任命した証拠に書き与えた文書。十五世紀か ら十九世紀まで用いられた。その…

飯田米秋氏所蔵文書7

七 毛利輝元加冠状 加冠 元 (1568) 永禄十一年五月三日 輝元(花押) 渡邊源五郎殿 *書き下し文・解釈は省略しました。 「注釈」 「加冠状」─武士が元服して実名を名乗る場合、将軍、大名などから名乗りの一字を与 えられる際の文書(『日本国語大辞典』…

飯田米秋氏所蔵文書6

六 毛利隆元充行状 於二防州岩国一分銭八貫目、為二給地一遣置候、全可二知行一候、仍一行如レ件、 弘治三(1557) 九月十九日 隆元(花押) (雄) 渡邊源五郎殿 「書き下し文」 防州岩国に於いて分銭八貫目を、給地として遣はし置き候ふ、全く知行すべく候…

飯田米秋氏所蔵文書5

五 毛利元就同隆元連署感状(切紙) (安芸佐西郡) 去五日、於二神領明石一、陶衆与合戦之時、敵討取候、高名感悦候、殊先懸候て遂二 忠節一候、神妙之至候、連々可レ加二褒美一候、仍感状如レ件、 天文廿三(1554) 六月十一日 隆元(花押) 元就(花押) …

飯田米秋氏所蔵文書4

四 毛利元就同隆元連署感状(切紙) (備後安那郡志川) 去廿三日志河切取之時、尾頸至二構際一、初度ニ相付鑓仕候、高名無二比類一、感悦 無レ極候、弥可レ抽二戦功一者也、仍感状如レ件、 天文廿一(1552) 七月廿八日 隆元(花押) 元就(花押) (雄) …

飯田米秋氏所蔵文書3

三 毛利元就書状 今日之御慶尤目出候、仍御樽肴令レ進レ之候、表二御祝儀一計候、猶此者可二 申述一候、恐々謹言、 卯月朔日 元就(花押) ○本文書宛所部分ヲ切除ス 「書き下し文」 今日の御慶尤も目出候ふ、仍て御樽・肴之を進らせしめ候ふ、御祝儀を表すば…

飯田米秋氏所蔵文書2

二 毛利元就感状(切紙) (安芸高田郡相合) 正月十三日、於二宮崎尾一、敵陣切崩之時、高名候、神妙之至也、仍感状如レ件、 天文十(1541) 正月十四日 元就(花押) 渡邊源五郎殿 「書き下し文」 正月十三日、宮崎尾に於いて、敵陣を切り崩すの時、高名候…

飯田米秋氏所蔵文書1

解題 毛利氏から渡辺源五郎に宛てられた文書九通である。このほか同氏は元亀四年(1573)宮の前佐伯氏の奥書のある申待縁起と永禄三年(1560)宮の前佐伯清の奥書のある月待縁起を所蔵する。おそらくは賀茂郡乃美(豊栄町)の八幡宮神職の佐伯氏にか…