周梨槃特のブログ

史料紹介という修行

大乗院寺社雑事記

天狗のイタズラ その3 (Tengu's mischief ─part3)

文明十一年(1479)正月二十二日条 (『大乗院寺社雑事記』6─496頁) 二十二日(中略) 一吉野之山上ニ去朔日雷光鐘二出現、大鐘也云々、天狗所為也、不思儀事也云々、 「書き下し文」 一つ、吉野の山上に去んぬる朔日雷光り鐘二つ出現す、大鐘なり…

夢にみた仏舎利にまつわる伝承

文明四年(1472)十二月五日条 (『大乗院寺社雑事記』5─316頁) 六日 一夜前希有見夢、小蛇二疋俄ニ現龍王父子、予曰、当院仏舎利可有守護、不可有 子細之由領状、則多宝塔エ手ヲ入テ、舎利壺を共ニ取之テ馳出了、予心中ニ、 可守護之由仰也、可取…

自殺の中世史3─6 〜僧侶の昇進と自殺未遂〜

応永十七年(1410)十一月十七日条『大乗院日記目録』一 (『大乗院寺社雑事記』十二、角川書店) 十七年 (中略) 十一月十七日、寺務良兼法印被切腹、極官事無勅許故云々、 「書き下し文」 十一月十七日、寺務良兼法印切腹せらる、極官の事勅許無き故…

古記録にみる死霊の描写 ─室町時代はルネサンス?─ (Ghost written in a medieval diary)

文明三年(1471)閏八月十六日条 (『大乗院寺社雑事記』5─451頁) 十六日 (中略) 一中御門被相語、南朝方ニ此一両年日尊と号シテ十方成奉書、種々計略人在之、 (醍醐) 後酉酉院之御末也云々、南朝御方ニハ随分人也、可成将軍所存在之歟云々、去…

神仏に対する冒涜罪

文明二年(1470)六月廿六日条 (『大乗院寺社雑事記』4─451頁) 廿六日(中略) 一随心院殿之若狭寺主相語、祇薗炎上以来、神躰五条邊ニ奉入之、彼神躰ハ以全躰 黄金奉鋳之、牛頭形躰、希有本尊也、然而社人奉碎之売買了、此事無其隠之間、 彼社人…

賀茂大明神のお引っ越しとその本所

文明二年(1470)五月二日条 (『大乗院寺社雑事記』4─425頁) 二日 (中略) 一伝聞、賀茂大明神者御在国、御領加賀国ニアリ、元弘等大乱之時例云々、御正躰・御神宝以下、悉以奉納唐櫃等、社官等奉相具之、各在国、希有事也、当社本所ハ当国葛木賀…

中世版“お迎え現象”? 〜早死の予感〜 (Premonition of premature death)

文明二年(1470)四月二十八日条 (『大乗院寺社雑事記』4─424頁) 廿八日 (中略) (閻) 一伝聞、当社西屋地蔵拜見者奉レ見二焔魔王一事有レ之、其躰ハ必早世云々、 (房) 先年仙観⬜︎如レ之奉レ見レ之、不レ久而他界了、今度東北院僧正又如レ此…

東大寺真言院のヒ・ミ・ツ

長禄四年(1460)三月二十二日条 (『大乗院寺社雑事記』2─252頁) 廿二日 (中略) 一東大寺真言院披見之、彼院ハ新禅院知行也、(中略)又真言院之西ニ阿伽井在之 (掘) (阿脱) 善無畏三蔵ノ被堀所也、仍件井ヲ天人来テ令応護彼天人ノ足跡伽井…

中世の祟りは連座制か!? (Curse that spreads)

長禄三年(1459)四月九日・十四日条 (『大乗院寺社雑事記』2─133頁) 九日 (超) 一越昇寺ノ塔坊自焼云々、自越智方竹木等払之、奈良中人夫悉以衆中ヨリ加下知、 遣彼在所云々、希代事也、本堂炎上歟之由風聞、事実者以外事也、平城天皇第一 皇子…

池の水ぜんぶ抜く大作戦!?

【史料1】 康正三年(1457)七月二十二日・八月四日条 (『大乗院寺社雑事記』1─195・204頁) 廿二日 一社頭神人共高山ノ池ヲカユ、為祈雨也、然間高山ノ上計ニ大雨下テ、山計ノ外 無其儀、希事也、(後略) 四日 (中略) 一龍花院方於天満拜殿…

双頭蓮

康正三年(1457)七月十九日条 (『大乗院寺社雑事記』1─193頁) 十九日 (中略) 一去十三日上北面専親大安寺ノ東池ヨ杉山ノ池リ双頭蓮ヲ取進、希代ノ蓮也、今日 家門一条殿ニ上進之、去年相国寺ノ山門ノ前ノ池ニ開了、一天下ノ為見物了、 又去月末…

切り裂き女房 ─Nyobo the Ripper─  付:妖怪「鳶人」

【史料1】 永享十年(一四三八)二月六日条 (『図書寮叢刊 看聞日記』6─121頁) 六日、晴、暁風吹、(中略)聞、此間公方御所中変化之物〈女房云々〉、女中切髪、 或切小袖、其人目ニ見、他人不見云々、不思議事歟、御祈無退転云々、 「書き下し文」 …

怪異!? 蛙合戦(Mystery! ? Frog's battle)

延徳四年(一四九二)四月四日条 (『晴富宿禰記』158頁) 四日甲辰 晴 (中略) 今朝於二条室町薬師堂傍、蛙合戦[ ]堀溝七八ケ間之間、蛙充満飡合之後、 [ ]退畠辺蛙子四千百有之云々、 「書き下し文」 四日甲辰 晴る、 (中略) 今朝二条室町薬師堂…