五〇 毛利輝元書状
(通昌)
連々別而御馳走、殊去春来島逆意刻、無二之御入魂大慶候、然間防州都濃郡湯野
(小早川)
之内百石之地、先以被進置之候、全御知行簡要候、猶隆景可被申候、恐々謹言、
(天正十年・1582)
九月廿三日 輝元(花押)
(祐康)
村上左衛門大夫殿 御宿所
「書き下し文」
連々別して御馳走あり、殊に去春来島逆意の刻、無二の御入魂大慶に候ふ、然る間防州都濃郡湯野の内百石の地、先づ以て之を進らせ置かれ候ふ、御知行を全うすること簡要に候ふ、猶ほ隆景申さるべく候ふ、恐々謹言、
「解釈」
あなた様は、たびたび格段にご奔走になっております。とくに、去年の春、来島通昌が謀反を起こしたとき、二心なく親密でいてくださったことは、このうえなくめでたいことです。そこで、周防国都濃郡湯野の内の百石の地を、まず進上します。ご知行を全うすることが大事です。さらに小早川隆景が申し上げるはずです。以上、謹んで申し上げます。