周梨槃特のブログ

史料紹介という修行

ライフワーク 番外編2 ─中世の名誉・恥・死生観─

勇者の誉れ

『徒然草』第八十段 (『日本古典文学全集27』小学館、1971年、156頁) 人ごとに、我が身にうとき事をのみぞ好める。法師は兵の道を立て、夷は弓引く術知らず、仏法知りたる気色し、連歌し、管絃を嗜みあへり。されど、おろかなるおのれが道よりは…

身心一如(しんじんいちにょ)

『正法眼蔵随聞記』三ノ二十一 (『日本古典文学全集27』小学館、1971年、408頁) また云はく、得道の事は、心を以て得るか、身を以て得るか。教家等にも、身心一如と云つて、身を以て得るとは云へども、なほ、「一如の故に」と云ふ。正しく、身の…

手段と目的の逆転

『正法眼蔵随聞記』二ノ十三 (『日本古典文学全集27』小学館、1971年、354頁) 示に云はく、人は思い切つて、命をも捨て、身肉・手足をも斬る事は、なかなかせらるるなり。しかれば、世間の事を思ひ、名利・執心のためにも、かくの如く思ふなり。…

命は大事

『正法眼蔵随聞記』一ノ六 (『日本古典文学全集27』小学館、1971年、321頁) (前略)また、病も治しつべきを、わざと死せんと思うて、治せざるも、また、外道の見なり。仏道には、命を惜しむ事なかれ、命を惜しまざる事なかれと云ふなり。より来…

自殺の中世史 吾妻鏡4 〜捕縛は恥か!?〜

文治五年(1189)九月七日条 『吾妻鏡』第九(『国史大系』第三二巻) 七日甲子、宇佐美平次實政生虜泰衡郎從由利八郎、相具參上陣岡、而天野右馬允則景生虜之由相論之、二品仰行政、先被注置兩人馬并甲毛等之後、可尋問實否於囚人之旨、被仰于景時、々…

あ〜、高くついたなぁ… ─中世における殺人事件の慰謝料─

宝徳二年(1450)七月十九日条 (『康富記』3─190頁) 十九日辛酉 晴、 (中略) 或語云、和泉守護細川兵部少輔去年被誅山臥之間、都鄙山臥楯籠新熊野社頭、呼集諸 国山臥、率大勢、一昨日可押寄兵部少輔屋形、(割書)「綾小路万里小路、」且新熊 …