徒然草
『徒然草』第百十五段 (『日本古典文学全集27』小学館、1971年、182頁) 宿河原といふところにて、ぼろぼろ多く集まりて、九品の念仏を申しけるに、外より入り来たるぼろぼろの、「もしこの御中に、いろをし房と申すぼろやおはします」と尋ねけれ…
『徒然草』第九十三段 (『日本古典文学全集27』小学館、1971年、166頁) 「牛を売る者あり。買ふ人、明日その値をやりて、牛を取らんと言ふ。夜の間に、牛死ぬ。買はんとする人に利あり、売らんとする人に損あり」と語る人あり。 これを聞きて、か…
『徒然草』第八十段 (『日本古典文学全集27』小学館、1971年、156頁) 人ごとに、我が身にうとき事をのみぞ好める。法師は兵の道を立て、夷は弓引く術知らず、仏法知りたる気色し、連歌し、管絃を嗜みあへり。されど、おろかなるおのれが道よりは…