二 阿曾沼元秀宛行状(切紙)
(野村)
今度上口淡路守供之段神妙候、弥奉公肝要候、於レ然者壹貫五百目太郎ニ可レ遣
者也、仍所レ定如レ斯、
(1579)
天正七年〈己卯〉
貳月六日 元秀(花押)
野村太郎殿
*割書は〈 〉で記載しました。
「書き下し文」
今度上口淡路守の供の段神妙に候ふ、弥奉公肝要に候ふ、然るに於いては一貫五百目太郎に遣はすべき者なり、仍て定むる所斯くのごとし、
「解釈」
この度、上口淡路守の供をしてくれたことは感心なことである。ますます奉公することが肝要です。そこで一貫五百目の地を野村太郎に与えるつもりである。よって、決定したことは以上の通りである。
「注釈」
「上口淡路守」─3号文書の野村淡路守のことか。野村太郎の一族で、後見人なのかも
しれません。