五 大内氏奉行人書状寫
『横紙書翰』(安藝賀茂郡)
今度造賀之要害、不慮可レ爲二必定一之処、不思儀子細聞出、堅固大慶候、就二其
忠切之次第一、遂二注進一候、定而可レ被二 仰出賀一候、弥々馳走肝要候、恐々
謹言、
『杉次郎左衛門尉』
十一月十八日 隆宣
(房家) 『在判』
石井和泉守殿
「書き下し文」
今度造賀の要害、不慮必定たるべきの処、不思儀に子細を聞き出し、堅固大慶にて
候ふ、其の忠節の次第に就き、注進を遂げ候ふ、定めて仰せ出だし賀せられるべく
候ふ、弥々馳走肝要にて候ふ、恐々謹言、
「解釈」
今度、造賀要害で思いも寄らないことがきっと起きるはずであったのに、思いがけずその事情を聞き出し、要害を堅固に守ったことは非常にめでたいことです。その忠節の事情については、大内様に注進しました。きっとお慶びの言葉を仰せになるはずです。ますます奔走することが大切です。以上、謹んで申し上げます。
*解釈はよくわかりませんでした。