周梨槃特のブログ

いつまで経っても修行中

とある解答例

 2019年 福岡県立大・人間社会・前期

 

設問1 (1)①イ ②ア・ウ ③ア・オ ④エ

⑤ア  (2)⑥自覚 ⑦集団

(3)⑧22.7 ⑨79.1 ⑩75.3

 

設問2

 【資料7】で指摘されているように、障害者虐待防止法の成立によって、虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、市町村へ通報しなければならなくなった。その影響が【資料5】の数値の変化にも表れている。法令制定の翌年、平成24年に比べ、平成28年では「相談・通報・届出対応件数」が約1.4倍、「虐待判断事例件数」が約1.2倍に増加している。

 こうした障害者虐待はなぜ起きてしまうのだろうか。【資料8】を見ると、虐待者側の要因として最も割合が高いのは、「虐待者(養護者)が虐待と認識していない」という項目である。この個別具体的な事例が【資料9】であろう。「ゆうこさん」は障害者の息子をしつけていただけで、それがエスカレートして虐待に至ったと考えられる。まずは、こうした虐待者やその予備軍の認識を改めたり、彼らの相談に乗ったりすることが、虐待件数を減らすことにつながることになるのではないだろうか。

 では、虐待者やその予備軍を救うために何ができるだろう。【資料6】に示されているように、「相談・通報・届出」が市区町村に出されても、その約19%の事例が調査さえもされていない。また【資料10】を見ると、その項目のすべてが、被虐待者を救う体制の整備に関するものばかりである。これでは、虐待者らの相談には乗れないだろう。したがって私は、【資料9】の「麦の子会」のような支援団体を、各地に整備するべきだと考える。

(586字)

 

 

 2019年 福岡県立大・看護学・前期

 

設問1 ① ア排斥 イ常識 ウ妨

 ②・登校を拒否されたうえに、家を放火されたり、職場を解雇されたり、入店を拒否されたりする。

 ・抑うつ、不安、絶望感をもたらされ、精神的に悪影響を受ける。

 ・HIV検査を拒否する人が増えて、治療や早期発見の妨げともなることが起こる。

③ C・E 

④看護師業務をする上で感染させる危険性はないにもかかわらず、守秘義務を守ってもらえないためにプライバシーを侵害される。休職や退職を余儀なくされるという不利益を被った。

⑤AIDSは死に至る病である。

⑥雇用主に病気を知られ、職を失うこと。

 

 

 2018年 福岡県立大・人間社会・前期

 

設問1 (1)イ・ウ

(2)②高校生 ③37.3 ④ネット動画を見る

⑤2.2 ⑥就寝前 ⑦4 ⑧46.6 ⑨3.6

⑩978

 

 

 2018年 福岡県立大・人間社会・推薦

 

設問1 (1)95.3 (2)肥満度3度 (3)い

(4)18.6 (5)1.2倍 (6)473人

(7)い (8)嗅覚 (9)いつも仕事しながら食べています (10)少なく

 

設問2

 肥満の起きる背景として、まず考えられるのが、日本人の食生活の変化である。資料4で指摘されているように、食事における脂質の増加、食の外部化や孤食が増えたことで、好きな食品を手軽に利用できるようになったこと、朝食の欠食といった生活習慣の乱れなどが、日本人を肥満化させていると考えられる。

 それに加えて、肥満化を促す心理的特徴も見逃せない。資料3によると、肥満度が上昇するほど、不安や抑うつの度合いも高くなることが明らかになっている。また、資料2の男性患者の事例からも明らかなように、ネガティブな感情が肥満化に拍車をかけ、肥満化がさらに負の感情を高めている。つまり、肥満とネガティブな感情が互いに悪影響を及ぼしているのだ。

 では、こうした肥満化に対して、どのような対策を行なえばよいのだろうか。まず資料5を見てみると、普通体型の人に比べ、肥満体型の人は外食や中食利用の頻度がやや高く、栄養成分の表示を参考にしている程度がやや低いことがわかる。このことから、外食・中食の利用を減らし、かつ利用するにしても成分表示を参考にして、太りにくい食品を選ぶようにするべきだと考えられる。

 一方で、食事は栄養素を摂取するだけの行為ではなく、心理的な影響を受ける行為でもある。資料6・7の研究で指摘されているように、食事そのものに注意を向けるマインドフル・イーティングを行なえば、食事の満足感が向上し、摂取量が減少していくと考えられる。

(604字)

 

 

 2018年 福岡県立大・人間社会・後期

 

設問1 (1)睡眠 (2)う

(3)③44.6 ④5.1 ⑤3.3 ⑥19.7

⑦5.3 ⑧テレビ・ラジオ・新聞・雑誌

⑨31.6 ⑩34.1

 

 

 2017年 福岡県立大・人間社会・推薦

 

設問1

問1(1)domestic (2)拳や物で殴ること

 (3)言葉による攻撃 (4)屈辱

 

問2 ⑤16.6% ⑥23.7% ⑦10.8% ⑧35.3%

 ⑨2.4% ⑩64.7%

 

設問2

 年々増加しているDV被害者の相談状況について、まず[資料3]を見てみると、どこ(だれ)にも相談しなかった人が56.7%もいることがわかる。DV被害者が相談しなかった理由であるが、[資料4]によると、55.8%の人が「相談するほどのことではない」と思っており、自分がDVを受けていることがわかっていないのである。また、「恥ずかしくてだれにも言えなかった」「世間体が悪い」という回答から、被害者本人も周囲もDVの深刻さを理解していないことも判明する。こうした現状を踏まえると、被害者を支援するためには、[資料5]にあるように、彼らの安全やプライバシーを確保し、安心して相談できる施設を整備しなければならないことがわかる。

 一方、そうした支援センターの設置状況を[資料6─1]で確認してみると、都道府県は100%であるが、市町村ではほぼ設置されていないことがわかる。その理由を示した[資料6─2]によると、「専門の職員の配置が困難」「運営費の確保が困難」という2つの項目の数値が際立って高いことがわかる。こうした状況への対策として注目されるのが、[資料7]の事例である。北海道では、民間シェルターと行政や地域住民が連携して、DV被害者の支援をするサポーターを養成しているのである。

 以上のことから私は、DV被害者が人目を気にせずに相談できるような、官民協同の支援センターを設置していくことが、彼らを支援することにつながると考える。

(599字)